パリーシカノコギリクワガタ 1サイクル飼育記録(購入・産卵・幼虫飼育・羽化まで
- 2022.05.19
- パリーシカノコギリクワガタ(パリーノコギリ)
- クワガタ, ノコギリ, 外国産クワガタ
パリーシカノコギリクワガタ
(学名:Kirchnerius parryi)
産地:インド メガラヤ州
飼育最大サイズ:46.3mm(2022/05時点)
◇はじめに
パリーシカノコギリクワガタ
ちょっとマルバネクワガタ感のある
小型のノコギリクワガタです。。いやシカノコギリクワガタです
残念ながら一般的な人気はありません
元々こいつはProsopocoilusに分類されていて
「パリーノコギリクワガタ」だったんですが
ビークワ79号でユミツノ系ノコギリが一斉にシカノコギリに分類された煽りを受けて
パリーノコギリからパリーシカノコギリクワガタに改名されました
グァンクシィやキクロマトイデスのような元祖シカノコギリだった
もとからのキルクネリウス属はシカっぽさとノコギリ感があるので納得できますが
新たにシカノコギリになった、近縁のスペンスとフォルケプスとかこいつらに関してはシカ要素は一切感じませんが(笑)
まあ、シカノコギリというより
普通にアフリカのアンティローペとかフスクス、セネガルノコギリあたりのユミツノって感じ
(あいつらシカノコギリになったっけ?)
私は面倒くさいので今まで通り口ではパリーノコと呼びます
さて本種は、インドのメガラヤ州に居ます
メガラヤとかあとはマニプールとかもですけど
インドの隙間から伸びた場所にあるんで
バングラデシュとブータンとミャンマーに囲まれたことにあるんすね
メガラヤといえばやっぱりフォルスターの原名亜種とかムニスゼッチあたりのフタマタ
クルビデンスあたりがメジャーどころですね。
たまにコイツのことも思い出してあげてください(笑)
全身真っ黒とやや赤いのが居るみたいです
赤い方がいいですね
この見た目でめっちゃ赤とか模様ガッツリ入ってたらもっと人気でたろうに・・・・しらんけどw
まあそんな感じですけど、前々から気になっていたところを発見したので飼育することになりました
◇種親紹介
個体データ
♂:41mm
♀:未測定
産地 :インド メガラヤ州
累代 :WF3
購入 :ヤフオクにてGarage疾風 様から 2021年3月
価格は4000円程度だった記憶があります
本種は、だいたいいつも3000^4000円くらいの相場観かと
羽化日は忘れましたが(多分2021/1くらいだったかと)
休眠期間はそんなになく割とすぐに活動した記憶があります
サイズは41mmで大歯型の種親
デカくもなく小さくもなくって感じです
上からのアングル
本種は上から見てもまったくもってかっこよくないです
上見の本種の魅力を伝えてくれと言われたら、筆者は無口になる自信があります
斜め上からのアングル
立体感がでると本種の魅力が上がります
真横とかやや下から見るのが
本種の魅力の真骨頂だと思います
めっちゃカッコイイ
このゴツゴツした内歯が魅力的だと思います
上に上がっていてマルバネ感を演出しています
メスは特になんかパッとしませんね(笑)
THE 小型のクワガタメスって感じです
◇ペアリング・産卵セット
気が付いたら活動していましたので
顎をグルーガンで固定し、500ccボトルで同居
結構長いこと同居させてました
ケース:クリアスライダーラージ
内容:産卵一番と材1本
期間:正確には覚えていませんが2021/06の初頭くらいだったと思います
温度:特に意識はしていませんが22℃くらいだったと思います
2021/6/30には幼虫が湧いていました
思いっきり黄色い粘菌出てますね
これ不愉快ですよね
たぶん材からでるんでしょけど
キノコみたいなもんなんで出たらしゃあないと思って無視しています
触ったニトリル手袋はすぐに捨てて使用後のケースはアルコール消毒しています
乾いてマカロンみたいになったのをつぶすと、パフっ!てなって胞子とんで広がるので注意
◇割り出し
2021/7/22に割り出しました
ちょっと遅かったかもしれません
□結果
幼虫:42匹
結構いました
オーソドックスなセットで普通に産んでくれるのでストレスがありません
◇ボトル投入
投入日 :2021/07/25
ケース :500ccボトル
内容 :MDプレミアムマット、加水普通
Twitterのツイートで残っていました
割とすぐに入れたようです
ブリード部屋に1枚コンテナ16頭飼ってたのは覚えていますが
残りはおそらくしばらく↑のピルケース放置した気がしますw
ピルケースでカピカピキャベツみたいになってたの思い出しました
他のはラベルが10/13~なので2カ月放置したようですね・・・・真夏の常温で
多少残酷ではありますが、たくさんとれたりしたときは一部常温放置テストをします
日本の過酷な気候でどこまでいけるか知っておくといいので
10/13~は500ccに5匹まとめて入れたりしていました(笑)
◇第1陣羽化
エアコンの効いた自室で管理していた500cc組が羽化していました
割り出してからおおよそ3ヶ月経たずですね
オスもメスも羽化ずれはなし
12月には餓死しているのもいたので1か月ほどで活動するようです
◆メス羽化個体
メスは所詮似たり寄ったりです
この時点でメスは3匹でした
というかもっといましたが、気づいたときには活動して死んでました
特に変わり映えもしないので紹介するまでもないかなとも思いましたがまあいいでしょう
➀♀ サイズ:25.6mm
21/7/23割り出し
21/7/25 500ccMDプレミアム
21/10 羽化
②♀ サイズ:25mm
21/7/23割り出し
21/7/25 500ccMDプレミアム
21/10 羽化
前フセツが逝ってますね
③♀ サイズ:27mm
21/7/23割り出し
21/7/25 500ccMDプレミアム
21/10 羽化
◆オス羽化個体
➀♂ サイズ:38.5mm
21/7/23割り出し
21/7/25 500ccMDプレミアム
21/10/下旬 羽化
②♂ サイズ:39mm
21/7/23割り出し
21/7/25 500ccMDプレミアム
21/10下旬 羽化
③♂ サイズ:40mm
21/7/23割り出し
21/7/25 500ccMDプレミアム
21/10下旬 羽化
④♂ サイズ:死んでてボロって面倒で未測定
21/7/23割り出し
21/7/25 500ccMDプレミアム
21/10 羽化
死亡、おちんちんびろーんってなってます
高温度帯で飼育したからか割り出しから4カ月で雌雄そろいました
サイズは小さめですが、すべて大歯となり、見てくれは悪くありません
本種は横気味のアングルから見るのがカッコイイです
黒い虫は白い背景で撮るのもいいですね。
第2陣の羽化に続きます
◇第2陣羽化
冬場常温でキンッキンに冷やしていたため半年遅れて羽化してきました
何頭かは蛹化エラーで落ちたりしていましたので12匹ですね
◆メス羽化個体
メスは4匹
➀♀ サイズ:25mm
21/7/23割り出し
—ピルケース生活—
21/10/13 500ccMDプレミアム
22/3 羽化
②♀ サイズ:28mm
21/7/23割り出し
—ピルケース生活—
21/10/13 500ccMDプレミアム
22/3 羽化
③♀ サイズ:28mm
21/7/23割り出し
—ピルケース生活—
21/10/13 500ccMDプレミアム
22/3 羽化
➀♀ サイズ:26mm
21/7/23割り出し
—ピルケース生活—
21/10/13 500ccMDプレミアム
22/3 羽化
◆オス羽化個体
➀♂ サイズ:36mm
21/7/23割り出し
—ピルケース生活—
21/10/13 500ccMDプレミアム
22/4 羽化
羽化したオスで一番小さい個体、短歯でもっさい感じがします
②♂ サイズ:38.8mm
21/7/23割り出し
—ピルケース生活—
21/10/13 500ccMDプレミアム
22/4 羽化
小さいですが大歯、ちょっと赤い
③♂ サイズ:37.5mm
21/7/23割り出し
—ピルケース生活—
21/10/13 500ccMDプレミアム
22/4 羽化
短歯型、語ることなし
④♂ サイズ:40mm
21/7/23割り出し
—ピルケース生活—
21/10/13 500ccMDプレミアム
22/4 羽化
短歯、幅に出ているからか顎が短い
もう究極にもっさい!不細工です
これが短歯?➀②は中歯?わかりません
とにかくブサイクww
➄♂ サイズ:41.5mm
➀21/7/23割り出し
—ピルケース生活—
②21/10/13 500ccMDプレミアム
③22/4 羽化
短歯型、語ることなし
⑥♂ サイズ:41.5mm
➀21/7/23割り出し
—ピルケース生活—
②21/10/13 500ccMDプレミアム
③22/4 羽化
大歯です、特になし
⑦♂ サイズ:41mm
➀21/7/23割り出し
—ピルケース生活—
②21/10/13 500ccMDプレミアム
③22/4 羽化
特になし
⑧♂ サイズ:44mm
➀21/7/23割り出し
—ピルケース生活—
②21/10/13 500ccMDプレミアム
③22/4 羽化
今季最大個体、レコードにはあと3mmアップの必要があります
蛹は堀りだしていないので分かりませんが、なんかデカない?って感じでした
それでも3mm足らんのですね
かなりイカツイ顎してると思いません?
マルバネに比べるとゴツゴツ感があり
岩みたいな感じです
インドの虫ですし、冬場に冷えたのがよかったのかもしれません
ただ高温帯で飼育したものは全て大歯でしたが
低温飼育のものはブッサイクなのもいましたので、歯型は何なのか分かりません
羽化個体は以上です
◇おわりに
1サイクル回してみての感じですが
- 成虫:めちゃくちゃ丈夫(試してませんが、たぶん暑いのはだめかと)
- 休眠期間:そう長くないです、てゆうか1ヶ月くらいで活動します
- 産卵:超簡単だと思います
- 幼虫:めっちゃくちゃ丈夫、スーパー丈夫、ウルトラ丈夫。だって8月~3月まで常温で生きてるしwww
- 幼虫期間:最短3ヶ月とかだと思う、パプキンレベルに超短い
- スペース:省スペース
まったくもって不人気な本種ですが、一切へんな癖がなくカッコイイんで良い虫だと思うんすけどねえ
ああ、唯一の欠点といえる欠点ありましたわぁ・・・・
短歯型がめっちゃもっさい!!
悲しいくらいブッサイク!!
他は特にないです
小ぶりながらも迫力があってカッコイイでしょ!?
カッコイイっすよね?
なんで人気ないんでしょね
44mmでもかっこよいので本種の限界を見てみたい気もします
50mm行かねえかな
しっかり飼育すれば、レコード越え狙えないかなあと
でもこれにワインセラー使うのもなあ・・・(笑)
と思う反面22℃とかだったら速攻で羽化してしまうので
ある程度、15℃くらいまで冷やして幼虫引っ張る必要があるんじゃないかと
あとは500ccではなく800ccに入れてみようかな
カワラ菌糸は嫌いなので気が向いたらって感じww
基本マットで飼育できる種類を多くしているので、マット中心にはなると思います
マイナーな外国産ノコギリで好きな種類は積極的に狙っていきたいです
今年は他のノコギリクワガタで1種類申請しましたが取れるかどうかは知りません(笑)
本種も今からセットでもまだ間に合うので、頑張って続けたいと思います
最後までお読みいただきありがとうございます。
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